看護師・キャリアの悩み解決コラム4 2025年に向けて看護はどうあるべきか? 〜日看協のビジョンから考える〜

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2025年に向けて看護はどうあるべきか?
〜日看協のビジョンから考える〜

地域包括ケアを意識した「看護の将来ビジョン」

地域包括ケアを意識した「看護の将来ビジョン」先日、日本看護協会(日看協)は「2025年に向けた看護の挑戦 看護の将来ビジョン」を公表しました。看護の将来ビジョンは、「地域包括ケアシステム」を強く意識したものとなっています。疾病や障害を抱えていても、生活の質を維持し、地域で自分らしい暮らしを最期まで継続するために、看護としてどのように取り組むべきかが挙げられています。病院の看護についての記述はわずかで、地域の看護活動が中心であることからも、看護職の活躍の場がシフトしていくことを感じさせる内容です。今回は、看護の将来ビジョンのポイントを確認してみましょう。



■地域での生活の質を維持し、自分らしさを支える

 ご存知の通り、2025年は団塊世代が75歳以上の後期高齢者となり、
医療・介護のニーズが、特に都市部において大きく高まることは
間違いありません。

 人的資源と財源が限界を迎えようとしている中、保健・医療・
福祉の制度も、従来の病院完結型から、医療・ケアと生活が一体化し
た地域完結型の体制に変わっていこうとしています。

 今後、複数の疾病を抱えていたり、障害のある高齢者の増加が
予想されます。看護の将来ビジョンでは、そのような状態になっても
生活の質を維持し、地域で自分らしい暮らしが続けられるように支援
していくことを特に目指しています。

 一方で、病気を防ぎ、自立した生活をできるだけ長く続けられる
ように、健康寿命を延ばすことも重要です。生活習慣病予防、重症化
予防、介護予防などにおいて、看護職の力がより求められそうです。

■「医療」と「生活」の視点持つ看護のマネジメントを

 地域包括ケアシステムの整備に伴い、在宅医療など地域における
対応が重視されます。このような中で、チームによる医療やケアの
提供は不可欠です。

 看護の将来ビジョンでは、チームのメンバーがそれぞれ専門性を
発揮し、患者を統合的にとらえ、質の高い医療・ケアを効率的に提供
していく上で、マネジメントが重要と指摘しています。

 特に「医療」と「生活」の両方の視点を持つ看護は、医療・介護
などのサービス全体を統合的にマネジメントする役割が求められる
といいます。

 療養生活では、本人や家族への対応も欠かせません。悪化の予防
策や緊急時の対処方法を伝えたり、相談に乗ることも必要です。
また、脱水症状やがん患者の症状悪化などの際に、タイミングよく
適切な医療・ケアを提供することで、本人や家族の不安を軽減しつつ、
療養を続けられるように支援することも大事です。

 また、介護職と連携しながら、療養者の健康状態や生活機能障害
の程度に合わせて、可能な限り自立を維持できるよう、質の高い看護
・介護を効率的に提供するためのマネジメントも必要です。

 そして、本人が穏やかに死を迎えられるよう、その人らしく過ご
せるように支援することも看護職の重要な役割になります。看護職は
「死」や「看取り」の理解を深め、「死」に対する予測の告知や意思
決定の場面で、本人や家族を支援することがより求められるでしょう。

 死を迎えるにあたり、本人の苦痛を軽減したり、不安を和らげる
ことも欠かせません。そして、本人が亡くなり、残された家族に
対するグリーフケアも看護の一つの役割になるでしょう。

■地域で活動する看護職員数を大幅拡充へ

 日看協では、療養の場が医療機関から暮らしの場へ移行していく
ことに伴い、2025年までに地域で活動する看護職員数を大幅に拡充し、
内容的にも充実を図りたいとしています。

 訪問看護ステーションについては、暮らしの場で24時間365日のケア
を継続するための看護の拠点として拡充を図るそうです。機能強化型
訪問看護ステーションや看護小規模多機能型居宅介護の事業所の増設
も進めます。

 介護施設では、要介護者が重度化し、継続した医療を必要とする
人々が増えることが予想されます。また、人生の最終段階のケアも
重要になることから、看護機能の強化が求められます。

 医療機関では、セルフケアに関連した相談など、外来における看護
機能の強化を目指します。併せて、専門的治療に対応した看護の専門
外来の設置を進めるようです。

 このほか、地域、職域、学校などにおいて、地域の人の健康維持、
生活習慣病予防、介護予防、重症化予防に向けて、本人が自ら行動を
起こすよう支援する保健活動や地域づくりなども強化する対象です。

■医療を提供する機能と「生活の質」高める機能を強化

 療養の場が暮らしの場に移行するのに伴い、日看協では安全・安心な
医療の確保のために看護職の裁量拡大に向けて取り組もうとしています。

 暮らしの場での療養は、医療的な判断や実施が適時、的確に行われる
ことが、安全や安心に結び付くといい、将来的には、看護職の医療的な
判断や実施における裁量の拡大を図っていく考えです。

 看護の将来ビジョンでは、2025年に向けて、看護職の医療を提供
する機能と「生活の質」を高める機能を強化するといいます。

 具体的には、「患者の病態を把握する力」「暮らしの場において看護
を提供する力」「チーム医療、チームケアをマネジメントする力」
「認知症やがん患者への医療・看護を実践する力」「人生の最終段階に
おける意思決定を支援する力」「生活習慣病の予防を支援する力」を
重点項目として挙げています。

 看護の将来ビジョンはこれから看護職が伸ばしていく知識やスキル
を考える上で、一つのヒントになりそうです。



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