看護師・キャリアの悩み解決コラム8 求められる「在宅ひとり死」の中で看護師ができること

CBnet HOME


求められる「在宅ひとり死」の中で
看護師ができること

独居の看取りから地域看護を考える

今回は地域での看護について考えてみたいと思います。自宅で最期を迎えたいという人の希望を叶えるために、看護師にはどのようなサポートをする必要があるのでしょうか。地域の住民の方とのかかわり方も問われるかもしれません。



■介護施設を増やすというけれど

安倍晋三首相は2015年9月24日に記者会見を開き、
2020年までに介護離職のない社会の実現を
目指す方針を打ち出しました。

そのために、不足している介護施設を
増やすことなどに意欲を示しました。

特に都市部などで介護施設が不足しているほか、
在宅介護への十分な支援が難しい地域があるとして、
「施設を用意していく必要がある」と指摘しています。

■自宅で最後まで過ごす人を支える

「介護離職ゼロ」という目標は、介護をしている、
あるいはこれから介護が始まる家族にとって重要でしょう。

ただ、施設を増やしても(財源の制約がもちろんあるでしょう)、
「介護施設の待機者ゼロ」は困難だと思います。

要介護度が高くなっても、
特養などの空きがないために利用できないケースは
今後も出てくると思います。

老老介護、そして独居でも、
自宅で最後まで過ごす方も少なくないかもしれません。

そのような人を最後まで支援する上で、
訪問看護師や保健師の役割は大きくなるでしょう。

■「在宅ひとり死」で問われること

先日開かれた日本地域看護学会の学術集会で、
「在宅ひとり死」を考える話し合いに参加しました。

高齢者白書では、誰にも看取られることなく息を引き取り、
その後、相当期間放置されるような状況を
「孤立死(孤独死)」と説明しています。

この問題に取り組んできた看護師の方は、
「在宅ひとり死」について「孤立死(孤独死)」と
対比した概念だと説明します。

近隣や社会とつながりがあり、
たまたま一人で息を引き取った場合でも、
長時間発見されずに放置されることはない
といった意味を含んでいるといいます。

また、地方で訪問看護ステーションを
運営した経験のある看護部長さんは、
特に在宅で看取りができる体制づくりに
取り組んできたといいます。

看取りをする上で、家で最後まで過ごしたいという本人の思いが、
家族にも、支援するスタッフにも支えになったといいます。

■看護師には地域との対話も必要に

ただ、在宅で一人で亡くなることを支えるには、
看護師だけの力では難しいようです。

その看護部長さんは「在宅ひとり死」ができる体制をつくるには、
自助・互助・共助・公助の中で「自分はどう生きたいか」
を考えることができる地域・住民であってほしいといいます。

つまり、地域に住む人が、
自ら考えなければいけないということです。

さらに、医療・介護を支える側も、
住民と共に学び、育っていけることが
必要ではないかと指摘します。

その中で、看護師はリーダーシップを発揮し、
マネジメントを行っていくことが大切ではないかといいます。

在宅では、ナースは医療・介護チームのマネジメントのほか、
地域とも対話していくことが必要なのかもしれません。

でも、ナースも当然すべてができるわけではないと思います。
地域に住む方が、在宅で亡くなることについて関心を持ち、
かかわろうと努力することが必要になるのかもしれません。

地方でも、“地域力”が失われていると言われる中、
地域で最後をどのように支えることができるのか、
気になるところです。

■まずは、地域の会合に顔を出してみては

では、何かヒントはあるのでしょうか。

その後のグループワークでは、訪問看護師や保健師の方から、
「長年地域の中でつながりをつくってきた人は、
在宅で最期を迎えたいという希望を叶えられるケースが多い」
といった意見が出ました。

本人が元気なころから近所付き合いを大切にしてもらい、
一人で亡くなっていくことについても、
近隣の人たちもかかわり方を身に付けることが必要
という声もありました。
また、かかわり方を伝える教育も大切なようです。

このほかにも、医師の連携体制が重要という指摘もありました。

都市部では医師同士がグループを組んでいるため対応できるが、
農村部では看取りまで対応してくれる医師が
なかなか見つからない状況もあるといいます。

24時間何があるか分からず、責任を持ちにくいということで、
看取りは難しいということで医師も及び腰になってしまい、
結局病院の主治医が担当し、病院に救急搬送され、
亡くなる方もいるそうです。

看護師にとって地域とのかかわりは
今後さらに大きなテーマになると思います。
訪問看護師や退院調整の担当者だけではないかもしれません。

少しずつ、地域の会合に顔を出したりしながら、
病院の外のことを知っていくことも大切ではないでしょうか。




医療求人30,000件 完全無料!転職サイト CBネットはこちら

カテゴリ一覧




CBネットは医療専門の転職支援サービスサイトです。

無料会員登録を頂くと、専任のキャリアアドバイザーが
求人探しから面談設定、条件交渉に至るまで、転職活動を完全サポートいたします。

PAGE TOP