看護師・キャリアの悩み解決コラム9 夜勤ばかりの生活から看護師を守る?「72時間ルール」の動向

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夜勤ばかりの生活から看護師を守る?
「72時間ルール」の動向

ナースの夜勤を考える―診療報酬「72時間ルール」とは?

今回は最近のニュースから、ナースの夜勤について考えてみたいと思います。
労働基準法では、休憩時間を除いて一日8時間、
週40時間を超えて労働させてはならないと定めています。

看護職員の場合、「変形労働時間制」が採用されており、
一定の範囲内であれば、特定の日や週で上限をオーバーして働くことができます。

一方、夜勤に関する診療報酬の要件もあります。
皆さんは、「72時間ルール」という言葉をご存じでしょうか?

このルールは、看護職員(看護師や准看護師ら)の
1か月間の平均夜勤時間数を72時間以内に制限するもので、
3か月連続でこれを満たせなくなると、
通常、入院基本料(特別入院基本料)は大幅に下がります。

病院経営上の影響が大きいため、
診療報酬の改定案を検討する中央社会保険医療協議会(中医協)
でも話題となりますが、管理者以外のナースの間では、
意外に知られていないのが現状です。
このルールについて、もう少し詳しく見ていきましょう。



■「まるでパズル」、管理者の負担大

看護職員の夜勤の評価をめぐっては、
1992年度の改定で「夜間看護等加算」が創設され、その後、
看護職員の配置等の評価を細かく分けた
「夜間勤務等看護加算」へ移行。

そして2006年度の改定で、72時間ルールが
入院基本料の要件に加わりました。

72時間ルールでは、医療機関が定める時間帯
(午後9時から午前5時を含む)で
16時間を超えて勤務した看護師を
「夜勤従事者」としてカウントします。

月平均夜勤時間は、
夜勤従事者の延べ夜勤時間数を夜勤従事者の数で割りますが、
夜勤専従者はこれに含まれません。

算定期間は、1か月と28日間のいずれかを選ぶことができます。

看護管理者は、72時間ルールや看護配置基準などの
規定に縛られながら、シフト表を作成しているのが現状です。

ある看護管理者は、
「まるでパズルを組み立てているみたいで、
心理的なストレスも大きい」と言います。

■72時間ルール、診療報酬で緩和措置

病院団体の強い要望もあり、近年の診療報酬改定では、
72時間ルールに対する緩和措置が設けられています。

2010年度の改定では、
一般病棟7対1、10対1入院基本料の届け出医療機関で
72時間ルールのみを満たせない場合、
特別入院基本料の減額幅を
3か月間に限って小さくすることになりました。

そして14年度の改定では、
▽一般病棟
▽療養病棟(25対1)
▽結核病棟
▽精神病棟
▽障害者施設等―
の各入院基本料にまで対象が拡大。

10年度改定では、
特別入院基本料の減額幅を抑える仕組みでしたが、
14年度改定では「月平均夜勤時間超過減算」が新設され、
通常の入院基本料で、緩和措置が受けられるようになりました。

■次の改定でどうなる?!減算廃止の声も

来年春の改定に向けた議論が本格化する中、
72時間ルールに注目が集まっています。

先日、東京都内で開かれた「日本看護サミット」で、
日本看護協会(日看協)は
「月平均夜勤時間72時間要件の堅持」
を求める緊急声明を発表した。

日看協では、1か月の夜勤時間を72時間以内に抑えるには、
月の夜勤回数の上限の目安を
「8−9回程度」(三交代制の場合)とする必要があるため、
この要件が「夜勤による離職を防いでいるといえる」としています。

中医協の部会が行った実態調査では、
14年度改定後の昨年4月からの半年間に、
月平均夜勤時間超過減算を算定した病院が
ゼロだったことも分かっており、
日看協ではこの調査結果を根拠に、
この減算の廃止も要望しています。

診療報酬が実際の医療現場にどのような影響を与えるのか―。

それを知る上でも、今後の72時間ルールの議論の行方に
ぜひ注目してください。

引き続き、この話題は取り上げていきたいと思います。



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