看護師・キャリアの悩み解決コラム11 看護必要度の変更に関する最新の論点 どこまで見直す? 厚労省がシミュレーションへ

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看護必要度の変更に関する最新の論点

どこまで見直す? 厚労省がシミュレーションへ

今回は、以前お伝えした「重症度、医療・看護必要度」(以下、看護必要度)
の最新情報をお届けします。
来年春の診療報酬改定は、7対1病床を持つ病院にとって大きな転換点となりそうです。
最新のニュースを押さえておきましょう!



■看護必要度に関するおさらい

その前に、看護必要度について復習です。

看護必要度は、看護師の業務量や患者さんの重症度などを
測るための指標です。

検査や処置などの「A項目」と、
患者さんのADL(日常生活動作)を評価する「B項目」
の2つがあります。

7対1病棟では、「A項目2点以上かつB項目3点以上」の
患者数の割合(病棟当たり)が15%以上
という基準をクリアする必要があります。

そして、これが今回のメルマガのポイントです。

■厚労省は一体、何を考えているの?

厚労省は10月下旬、
診療報酬改定の具体案を検討する「中医協」の総会で、
来年春の改定で看護必要度を見直すことを提案しました。

下部組織の分科会でも、既に同様の案が示されていますが、
中医協では原則、総会で最終的な判断を下すことになっています。
舞台が総会に移ったということは、
議論が最終局面を迎えたことを意味します。

では一体、厚労省は何を提案したのでしょう。

中医協の資料は、同省のホームページで公開されていますが、
非常に分かりにくい言葉(「霞ヶ関文学」と呼ばれています)
で書かれているため、初めて読んだ方は恐らく、
ちんぷんかんぷんでしょう。

言葉をかみ砕いて、分かりやすく解説するとこうなります。

(1) 「A項目2点以上かつB項目3点以上」の基準を
   満たしていなくても、手術直後や認知症、せん妄など、
   急性期医療(手厚い看護)を必要とする患者はいる。
   そうした患者も評価できるよう、看護必要度を変えたい。

(2) B項目には、同じような視点で
   患者を評価している項目が幾つかある。
   項目数を減らしてシンプルにしたい。

(3) 手術後に早期離床を進めると、B項目が低くなり、
   A項目が高い患者でも「B項目3点以上」を満たせなくなる。
   A項目だけを評価する仕組みを入れたい。

(4) 看護職員が入院患者の状態を確認しないと、
   看護必要度の対象にならない。
   他の職種がやってもいいようにしたい。

■中医協は“落とし所”を探る場所

厚労省の提案に対して、委員はどう反応したのでしょう。
その前に、中医協で物事が決まる過程を確認しておきます。

中医協は、医師や病院経営者等、診療側を代表する委員と、
国保や健保組合といった医療費を支払う保険者、
患者を代表する委員(支払側)が、互いの妥協点を探る場所です。

というのも、診療報酬が上がると、
医療者側の収入だけでなく、患者の負担も増えるからです。

医療を良くするにはお金が必要ですが、無制限に認めてしまうと、
医療費が上がり、患者の負担は増え続けます。
国の台所事情が厳しい中、効率的に医療費を使うために、
診療側と支払側が落とし所を探る―その場所が中医協なのです。

■診療側は「懸念」、支払側は「支持」

話を元に戻しましょう。

厚労省の提案に対して、診療側の委員は、
看護必要度を見直すことによって、
現在の入院患者に影響が出ることに懸念を表明。
一方、支払側の委員は、厚労省の提案を支持しました。

診療側は、7対1病床を持つ病院が減らされることで、
病院の経営に支障が出ることに危機感を持っています。
これに対して支払側は、7対1病床を削減して、
その分の医療費などを別の形で生かしたいと考えているのです。

看護必要度の見直しによる影響が不透明なことから、
最終的に総会では、厚労省がシミュレーションを実施し、
その結果を基に改めて話し合うことになりました。

冒頭でお話した通り、来年春の改定は、
多くの7対1病床にとってターニングポイントになりそうです。

CBnetHOMEでは引き続き、最新情報をお届けしていきますので、
ぜひチェックしてください!



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