看護師の職場環境の悩み解決2 診療報酬は本当に必要とされている看護を評価できるか?

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診療報酬は本当に必要とされている看護を
評価できるか?

退院後の生活場面を考えた支援が大切

今回は退院調整と退院支援について取り上げてみたいと思います。



■入院後早期の退院支援を評価

ここ数年、退院調整は診療報酬でも注目されてきましたが、
10月下旬の中央社会保険医療協議会(中医協)の議論を見ても、
評価が充実されそうです。

中医協の部会が2014年度に実施した調査では、
病床の規模にかかわらず、多くの医療機関で入院時に、
早期退院に向けた多職種のカンファレンスが
行われている実態が浮かび上がりました。

また、病棟に専任・専従の職員を配置した結果、
退院が困難な患者を早く見つけたり、
退院支援計画を円滑に作成したり、
退院支援で一定の効果があることも明らかになりました。

複数の病棟を担当する退院支援の専従職員が、
多職種のカンファレンスなどで入院後
早期に退院支援を行うことを評価するなど、
現行の同加算の充実を図るようです。

病院全体の視点で言えば、
平均在院日数の短縮への貢献は大きいのではないでしょうか。

■人員体制を手厚くできる可能性も

中医協では、診療側の委員からは、
退院支援に当たる看護師の専任配置も可能にするよう
求める声が上がりました。

この日の総会では、評価の在り方や職員配置の要件など、
退院調整加算の評価の充実について、
今後さらに検討することになります。

現行の退院調整加算では、退院を支援する職員の病棟配置や、
協議などに基づく医療機関の連携体制の構築は
要件に入っていませんが、次期改定で要件に加わる可能性もあり、
今後議論を呼びそうです。

退院調整にかかわる人員体制を
さらに手厚くできる可能性も出てきました。

高齢独居や老老介護の状態であったり、
認知症を発症していたりして、家に帰るのが難しい方が、
今後さらに増えていくことが予想されます。

退院調整看護師や医療ソーシャルワーカの皆さんに
負担がかかり過ぎないように、
院内体制を充実させる必要があると思いますし、
退院後を引き継ぐ地域の医療・介護従事者との
協力体制も大切になると思います。

■患者さんが求めている支援を評価できるか

ここで、退院調整と退院支援の違いを考えて見ましょう。

退院支援の草分けといえる
宇都宮宏子さん(在宅ケア移行支援研究所代表)は、
退院調整と退院支援の違いをこう説明しています。

退院調整は、患者の自己決定を実現するために必要な
環境、ヒト、モノを、社会保障制度や社会資源と照らし合わせて、
準備していくためのマネジメントであり、患者だけでなく、
家族の意向も踏まえることが重要になるといいます。

退院支援は、患者が自分の病気や障害を理解し、
退院後も必要な医療や看護を受けながら、どこで療養するのか、
どのような生活を送るかについて、
自己決定するための支援としています。

宇都宮さんは、入院期間にとどまらず、退院後の
生活場面を考えることの重要性を繰り返し指摘しています。

地域連携室などを取材していても、看護師の方から
「生活に帰るための支援が大事」
「自宅に帰ったあとの患者さんの生活をイメージすることが重要」
といった声をよく聞きます。

こういった視点は、診療報酬で上手にすくい取るのは
難しいのかもしれませんが、
患者さんが求めているのはこのような支援だと思います。

また、退院支援は「住み慣れた地域で最後まで」の
地域包括ケアの理念を具体的に体現しているようにも感じます。
国がこういうことをどれだけうまく評価できるのか、
見守りたいと思います。



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