大都市東京で低賃金による介護保険施設での人材不足が深刻な社会問題となっている中、東京都社会福祉協議会は、適正な賃金水準を確保するための介護報酬設定を求める請願署名を呼びかけている。集められた署名は、衆参両議院議長宛てに提出する。 介護人材の不足は全国的な社会問題となっているが、大都市東京における現状は特に深刻といえる。その原因を東社協は「介護施設の運営費となる介護報酬に人件費や物価における地域格差が適正に反映されていないため、賃金水準が全国平均値にとどまり、東京での生活を保障できない」と指摘。また、「昨今の景気回復に伴い、一般企業と待遇面で競合できない」ことも原因の一つに挙げている。
東社協はこれらを受けて、「介護職員が『やりがいはあるが仕事を続けられない』として職場を離れていく」と説明。都民が安心して老いることができるよう、福祉現場を守ることを目指して今回の請願署名の呼びかけに至った。
求めているのは、▽大都市東京における人件費や物価水準を反映した地域差を十分に考慮した介護報酬の設定▽“介護”という仕事の専門性に見合った賃金水準を確保できる介護報酬の設定―の2点。
署名の受付期限は10月22日まで。詳細はホームページで。
【介護報酬の地域間調整】
介護報酬の1単位は原則10円だが、公務員の調整手当などを反映させ、地域間の調整がなされている。都内23区の介護保険施設の介護報酬を例にとると1単位は10.48円。しかし、05年度の賃金構造基本統計調査によると、指数の全国平均を100とした場合、都内23区は120.3。10.48円という数字について「地域係数によって格差が正しく調整されているとは言いがたい」とする指摘がある。
更新:2007/10/02 15:04 キャリアブレイン
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