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看護師が「看護」を考えるSNSオープン

 「自分にとって看護とは? 看護師とは、一体何なのだろう―?」。
 現場で働きながら看護の専門性に思い悩む看護師たちがお互いの悩みを共有し、知識や技術を高め合う情報交換の場となるソーシャルネットワーキングサービス(SNS)「Independent Nurse 自立した看護師のためのSNS」がオープンした。サイトでは日夜、看護師たちが病院で起こった出来事や患者とのやり取りなどで盛り上がっている。サイトを運営する楽患ナース株式会社(本社・東京都足立区)の岩本ゆりさんは「看護師たちはみな同じ悩みを抱えているのに共有できる場がない。悩みを分け合える仲間ができることで閉塞感が打破され、現場での原動力になる」と、SNSを活用することで看護に対する理解を深めるヒントが得られるきっかけになると語った。

 「調剤やリネン交換など、看護師の仕事はほかの職種でも担える部分があるため、意識の高い看護師ほど現場で思い悩んでしまう」。岩本さんは自身が看護師や助産師として10年以上働いてきた経験から、現場の看護師が医師などの他職種と患者とのはざまで、看護職の専門性について悩むことが多いと指摘する。
 医療の高度化や高齢社会の進展により、7対1入院基本料への看護必要度の導入や専門・認定看護師の広告が可能になるなど、看護師を取り巻く医療制度は刻々と変わっている。看護師にさまざまな役割が求められる一方で、患者のためを思って行動しても最終的には医師の指示で動かざるを得ない。「医療現場の慣習は昔と変わらないから、看護師の専門性について悩む看護師が多い。目に見える仕事しか重要視されず、看護師にとって大事な患者の話を聞くことが評価されない」。周囲の理解を得られず、自分だけが疑問を持っているのではと孤独になることもある。

 岩本さん自身が「看護とは何なのか」と自分自身に問い続けた。外に出ていくことで同じ悩みを持つ看護師たちや、病院だけでなくさまざまなフィールドで活躍する看護師たちに出会い、刺激を受けた。看護に対する考えを追求する仲間たちとの出会いを通して自分の道を模索、患者が納得のいく医療を選べるよう支援する「医療コーディネーター」としての仕事を自ら確立した。現在も活動を続ける中で、看護師たちがふと立ち止まって自分の思いや悩みを気軽に発信できる場があれば、出会いを通じて自分自身を考えるヒントにつながるのではと思い立ち、看護師専用のSNSを3月3日に立ち上げた。

 「看護師同士にしか分かり合えない話がある。ここで話し合えるということで安心し、癒しの場になる」。現在、登録者は44人。30〜40代が多く、患者とのコミュニケーションの指導を職業とする看護師やワーキングマザーもいる。その日の患者とのやり取りについて意見交換したり、時には愚痴をこぼしたりもする。看護だけにとどまらず、世間で話題のニュースから料理のレシピなどさまざまなテーマで話し合う。開設から1週間、1つの発言に5つ以上の意見がつくことが多く、SNSならではの気軽さも手伝ってサイトは盛り上りを見せ始めているという。

 SNSのサイト名「Independent Nurse」(自立した看護師)には、「看護師として現場にどうかかわっていくのかを自分で考えられる人」というイメージを込めた。「自分にとっての看護とは何かという考えを持ち、ロールモデルになる看護師がいる。多くの人や考え方と触れ合う中で仕事を好きになり、現場で働く原動力になる」。さまざまな人との触れ合いが、自分自身の活力になると岩本さんは語る。
 目標は、看護師たちの癒しと活力になる場を提供すること。サイト内で議論されたことを学会で発表することも視野に、今後も活動を広げていく考えだ。

 サイトには看護師ならだれでも登録できる。招待制となっているため、登録希望者はinfo@rakkan.netまでメールで連絡を。
 サイトは「Independent Nurse 自立した看護師のためのSNS」。


更新:2008/03/11 12:27   キャリアブレイン


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