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チーム医療で「患者力」アップを―米MDアンダーソン・上野教授が講演
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上野教授は10年ほど前に帰国した際、さまざまな講演会の中で、医療従事者と患者の満足度が乖離している印象を強く感じたという。「医療従事者と患者さん自身のベクトルと、全く関係のない人のベクトルが、3つとも全然違う方向に走っている印象だった」(上野教授)。それがきっかけとなり、2001年秋に日本癌治療学会でチーム医療のシンポジウムを開催。それ以後、医師、看護師、薬剤師を対象としたワークショップを開くなど、チーム医療を推進する活動を続けている。
講演で上野教授は、「職種さえそろえば、チームをつくることはできるが、それではただの集団になる」とし、「本当のチーム医療は、各職種が科学的根拠に基づいて判断しているかが重要だ」と強調。その上で、「末期の方も含めて、患者さんの満足度を見つけなければならない。(患者)本人の社会的背景や文化的背景が影響するので、皆さんがアンテナを張り、コミュニケーションを取って、一人の患者さんの満足度がどこにあるのかを見極めるのが、チーム医療の究極の目標だ」と述べた。
チームをつくる上で重要な要素として上野教授は、▽コミュニケーション▽リーダーシップ▽エビデンス―の3点を挙げ、「医療従事者になるということは、性格に関係なく、常に効率よくコミュニケーションを取ることだ」と、プロ意識の重要性を強調。その一方で、「患者のすべてを理解したいという気持ちがあっても、決して分からない部分もある。患者自身が語らなければ、理解することは不可能だ」とし、「医療というのは患者に力を与えること。『患者力』を与える医療をしているか考えてほしい」と訴えた。
■チーム内でのもめ事は「いいこと」
講演終了後の質疑応答で上野教授は、「仕事に行く時に、『きょうももめ事に対処する』という気持ちを持って病院に行くことがとても重要だ」と指摘。チーム内では各職種がビジョンを持ち、それぞれの役割を主張するため、「仲良くはならない。ますますコンフリクト(衝突)する。だから、(チーム医療において)もめるというのはとてもいいことだ」として、敵対させないためのリーダーシップの必要性を強調した。
( 2010年09月02日 16:34 キャリアブレイン )
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